子どもの心の中には、「成長したい」「かっこいいお兄さん、お姉さんになりたい」という気持ちと「赤ちゃんみたいに甘えたい」「イヤだイヤだと訴えたい」といった気持ちがあります。日々の生活の中でストレスが募った時、泣いて甘えることができれば、心のもやもやストレスが解消して、子ども本来の成長意欲を表現できるのですが、何らかの事情で、気持ちの我慢が重なってしまうと、いらいらしたり、兄弟や友達に八つ当たりしたり、聞き分けが悪くなったりしてきます。
あるいは、「あっちあっち、こっちこっち、そっちそっち」と要求が次々に変化して、どれを叶えてもらっても満足せずに、要求がエスカレートしてしまう「見せかけの駄々コネ」が始まる場合もあります。
これは、本当の気持ちを紛らすためのマギラシ=嘘の要求なのです。ですから、どんなに要求通りにしてもらっても満足できないのです。
親はこの「見せかけの駄々コネ」マギラシ行動についつい騙されて、「一体何が望み!?」といらいらを怒りに変えてしまいます。
では、子どもの本当の要求とは何でしょうか。
それは、心の中にたまったもやもやストレス=マイナス感情を吐き出してスッキリしたい、ということです。数日前の怖かった気持ちや寂しかった気持ちかもしれませんし、明日への不安かもしれません。あるいは、お母さんが元気が無いのが気がかりなのかもしれません。どちらにせよ、なんだか遠慮して言えない気持ちです。
抱っこ法では「見せかけの駄々コネ」に騙されずに抱っこし、子どもの気持ちに共感します。子どもは泣いてマイナス感情を発散することで癒され、本来の成長意欲を取り戻します。「本当の駄々コネ」を受けとめてあげることで親子関係をさらに深い信頼関係導きます。ありのままの自分で良いのだという自己肯定感を高め合い、親子が繋がれることが、抱っこ法の大きな目的でもあります
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