先日まで韓国テグで行われていた世界陸上の男子マラソンで目撃した変性意識。
「堀端宏行(旭化成)が2時間11分52秒で7位入賞。アベル・キルイ(ケニア)が2時間7分38秒で2連覇した。中本健太郎(安川電機)が10位、市民ランナーとして注目された川内優輝(埼玉県庁)は18位。日本は団体で2位という好成績だった」
堀端選手の場合
レース後半の8位から7位をうかがい目前の選手を射程圏内に捕らえていた場面でのこと。解説の高橋尚子さんがランナーの立場にたった脳内生理学的コメントを言い放ちました。
『ああ今、堀端選手、覚醒してますね』
『カクセイですか?』
『はい。身体は軽く感じられて、内側から力が湧いてくるようで楽しく てしかたないと思います』
これはランナーズハイと呼ばれている状態をランナーに成り代わり、また高橋さん自身の経験則に基ずいた解説た゜と言えるでしょう。堀端選手の脳内と体中を駆け巡るのは快感系鎮静物質のエンドルフィン類と快感系覚醒物質ドーパミン、アドレナリンの生化学物質達です。
最終的に7位で初入賞を果たしたゴール直後のインタビューで堀端選手は入賞の気持ちを聞かれて、
『ハハ、まだ、身体がしびれていて・・・なんといっていいのか、
何を言っているのか、ハハ・・・わかりません。ハハ』
と、まるで喜びの幻想の中を漂っている人のようでした。
まさしくこれが変性意識状態だと言えます。
この解脱感と高揚感の両方に導かれて彼の未来が作られていくに違いありません。
川内選手の場合
一方、ゴールとともに倒れ込んでしまう注目の川内選手は?
と言えば、本人も公言していた通りにゴールラインに倒れ込み気を失い、病院へ運ばれました。
見た目には精も根も尽きた心身停止状態に見受けられ心配する人もいるかもしれませんが、本人的にはゴールと同時に一瞬にして深い変性意識状態に入る快感系鎮静物質体験を味わっていると考えらます。
川内選手と堀端選手との状態の違いは、エンドルフィン類に加え大量のセロトニンを分泌させたことによって、覚醒をはるかにうわまわる鎮静状態に入っていける川内選手仕様の生化学的プロセスの違いにあると思います。
覚醒物質と鎮静物質との割合の違いは人それぞれによって異なり、変性意識の程度も味わいも、また表出のタイミングの違いも作り出していると言えます。
変性意識によって起こせる自己変容の気づきは、生化学的プロセスのシステム変換であるともいえるでしょう。
意識、意図、心、感情といった物質的世界とは対局に位置づけられてきた精神的世界も粒子的にはある情報と波動で出来ているという意味において世界を同じくしており、ただ形態場が多様に違うだけだと言えるでしょう。
私たちの日常的な営みの中で具体的なツールとして物質世界と精神世界を統合してくれるのが「呼吸」の役割です。「呼吸」は身体と心とをいつも繋いで統合の場へと私たちを連れて行ってくれる乗り物であるといえます。
たくさんの呼吸を使うマラソンで得られる変性意識は格別でしょうが、ちょっと呼吸そのものに意識的になるだけで堀端選手や川内選手が体験している変性意識は味わえます。
そして、その体験があなたにとって必要だとは限りません。
大切なことは、今どんな変性意識を未来の自己変容のために意図しているのか?というこの瞬間の中にあります。その瞬間瞬間の連なりを呼吸が織りなしてゆきます。
意識的な呼吸について
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